はじめまして!
LARGO~photo & design~代表の宮﨑陽子です。
LARGOでは、犬だけの撮影を行いません。
「愛犬と飼い主さん」を専門に
撮影しております。
なぜ愛犬と飼い主さん専門なのか?
よくご質問をいただくので、少し長くなりますが
お読み下さると幸いです。
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私が初めて犬と暮らしたのは
中学3年生の春。
太い足にけむくじゃらの
クリーム色の被毛をまとい、
私の腕の中で小さく震えていたのを
覚えています。
ゴールデンレトリバー「ジェニファー」との
出逢いでした。
そんなジェニですが、
9年前の秋頃から時折足を引きづるようになり、
かかりつけの病院で「老化」と診断されました。
骨を強くするサプリメント投与を続けていましたが
次第に左肩が腫れ、目に見えて痛がるようになりました。
例え老化でも、せめて痛みを和らげてあげたい
。
動物専門の針灸を行う病院を見つけ、
連れて行ったのです。
その時言われた言葉は
今でも頭にこびりついて離れません。
「癌の疑いがある」
と。
すぐさま大学病院を紹介いただき、
診断された病名は「骨肉腫」でした。
その頃にはジェニの左肩は大きく腫れあがり、
歩くことさえ難しくなっていました。
治すためには、命を救うためには
ジェニの左前足を肩から切断するしかない。
そうしないともって数ヶ月だ、と。
苦渋の決断でした。
大学病院では重症な病を患う子達が
たくさん待っています。
手術の予定は1ヶ月以上も先。
その間にも病状は進行していきます。
どうかジェニを一日でも早く助けて。
そうしないと死んじゃう!
悔しくてどうしようもできなくて、
毎日のように泣いていました。
やっと迎えた手術の日。
開いてみたらあまりにも進行がひどく、
手術を断念せざるを得ませんでした。
結局、モルヒネ投与で痛みを和らげることに。
無常にも命のカウントダウンは始まっていました。
どうすることもできず、ただただ
今できることをするしかなかった。
毎週水曜、モルヒネパッチをもらうために
車で3時間かけて埼玉の蕨にある病院に通いました。
その年の7月7日、七夕の日。
ジェニは星になりました。
9歳でした。
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それからほどなくして、
吸い寄せられるように
犬たちに会いに行くようになりました。
筑波わんわんランド、八ヶ岳牧場。
ネットで見つけたペンションの看板犬ロッタに
会いたいがために、北海道美瑛に行きました。
八ヶ岳のゴールデン牧場 、
友人の犬たち。
ペットショップや
近所でお散歩をしている犬たち。
日本国内にとどまらず、
バンコク・モントレー・マリブ・サンタモニカ・ロサンジェルス・・・
行く先々で犬たちのいる場所を探しては
触れ、写真を撮っていました。
当時を振り返ると、あまりに
異常だったと思います。
今思えば、あの時犬たちに会いに行っていたのは
いつもジェニに会えているような、
ジェニがまだそこにいて
色んなことをしてあげられているような
そんな気になっていたんだと思います。
ジェニの面影を探し続けていたんです。
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ある日。
実家の机の引き出しの奥から
一冊のアルバムを見つけました。
「POCKET ALUBAM」と書かれ、
表紙は黄ばみ角が折れ
よれよれになったポケットアルバム。
アルバムを開くと・・・
ある初夏の日の夕暮れ前。
いつも行く川の土手で
私とジェニが散歩している姿が映された
写真が並んでいました。
それからしばらく頭が真っ白になり、
涙がぽろぽろ溢れて止まりませんでした。
一緒に土手に座って川を眺めながら
ぼーっとしている時間。
あのの時間、お気に入りだったこと。
そういえばジェニ、
鼻が黒かったっけ。
そうそう、背中の毛だけが
カールのくせっけ。
どうにかストレートにならないかと
むきになってグルーミングしたんだよね。
いっつも後をくっついて歩いてたよね。
置いてきぼりになんて絶対しないのにさ。
なんで。
そんな顔でぴったり寄り添っているの?
なんて自分は
幸せそうな顔をしているんだろう?
目も、耳も、鼻も、口も
毛並みもしぐさも表情も何もかも全部。
愛おしい記憶がこぼれおちて
忘れてしまってた。
何よりも忘れたくない、
絶対に忘れないと決めた
大切な大切なジェニとの記憶。
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ジェニの存在を忘れたことはありません。
それに、ジェニだけの写真ならたくさんあります。
でも、その写真たちからあんな風に
記憶が鮮明に蘇える強烈な感覚を
味わったことはありませんでした。
一度も、です。
もっとジェニと自分が写った
「こういう写真」をたくさん残しておけば・・・
ジェニは私のそばにいるとき、
どんな表情をしてたんだろう?
私はジェニをどんな表情で
見つめていたんだろう?
ジェニ、幸せだった?
ジェニの想いも自分の表情も
私はもう知る術がありません。
私はキオクを 過去に置き忘れてしまいました。
だから。
そういう写真を撮りたい、と
思うようになりました。
自分と、愛犬の写っている写真。
記念写真のようにカメラに向けて
微笑むものじゃなくて、
飼い主さんと大切な愛犬の 過ごしている
一瞬一瞬の空気を伝える
”自然でありのまま”の写真。
それこそが、
記憶が鮮明に蘇る写真だと
身を持って知れたから。
自分とジェニの写っている写真たちは
過去から現在、そして未来へと想いを伝える
大切な記憶だったんです。
私にはこの一冊しかありません。
ジェニとよく遊んだお気に入りの駐車場、
初めて行った海。
共に過ごした幾度もの季節。
たくさんあるのに、思い出したくても、
どんなに辿っても
思い出すことは出来ません。
もうこれ以上、記憶を蘇らせることは
叶わないんです。
なぜなら、ジェニはもういないのだから。
一緒に写真を撮ることができないから。
だけど、今。
他の誰かが、共に過ごせる愛する存在が
いるんだとしたら
どうしても伝えたい。
私と同じ思いをしないでください。
時と共に薄れて行く記憶、
幸せな瞬間たち。
記憶はいずれ
失われて行きます。
私がそうだったように。
今この瞬間、同じときは
一秒としてないのだから。
だから私はこれからも、
愛犬とその飼い主さんの
大切なキオクを未来へと届け続けます。
愛犬とのキオクをキロクに・・・
最後までお読みくださり
ありがとうございました。
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